「毒」がなくてはつまらない  「蜜」がなくては諭しめない  「骨」がなくては意味がない
「毒」がなくては詰まらない 「蜜」がなくては愉しめない 「骨」がなくては意味がない
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ある日系カナダ移民の生涯

クイーンシャーロット諸島の
忘れられた山師たち

著者/星子 繁
1800年代末。カナダで銅鉱山を
発見した池田有親という男がいた。
●ペーパーバック(オンデマンド)
価格:1,300円 +税
頁数:180ページ
判型:四六判・ペーパーバック
ISBN: 978-4910805153
●電子書籍
価格:1,100円 +税
頁数:---
判型:---
ISBN: 978-4910805115

以下のオンライン書店でも取り扱いがあります。

書籍内容

サラリーマンを定年退職後、ヨットで太平洋に乗り出し5年間の単独航海をした著者が、2012年にカナダの西海岸のクイーンシャーロット諸島を航海した時に、アリチカ・ロックという小島とイケダ・ベイ(湾)という入江があることを海図で見つけ立ち寄った。

イケダ湾は手付かずの自然がそのまま残された人気のない場所のように見えたが上陸してみると古い錆びたボイラーや船の竜骨の朽ち果てた姿が目に入った。その時はそのまま航海を続けたのだが日本に帰国後当時を思い出しいろいろ調べてみると、地名は「池田有親」という日本人の名前を冠したものであることが分かった。池田は江戸時代に新発田藩、現在の新潟県、聖籠町に生まれたのち明治中期に渡米し米国とカナダで事業を起こした実業家であった。彼はカリフォルニアで農業に取り組んだ後に19世紀末期にアラスカのゴールドラッシュに加わり現地の氷河を彷徨しながら金鉱が発見されたクロンダイクを目指したが、結局辿り着けず一文無しになった。その後偶然のことからクイーンシャーロット諸島南部のイケダ湾周辺に銅鉱脈を発見し、一躍時の人となったがその銅鉱山も第1次世界大戦の終わった頃には掘り尽くしてしまった経歴を持つ。銅鉱山の登録をカナダ政府に申請したときに彼の名前がその場所につけられた。

著者が、太平洋の航海を終えてから彼の日本の故郷を訪れたりカナダの関係者に問い合わせたりしながら情報を得て彼の事績を明らかにして1冊の本にまとめたのが本書である。

著者紹介

星子 繁(ほしこ しげる)

1951年東京小金井市に生まれる。1980年東京大学大学院修了(農学博士)。同年医薬品会社に入社し32年間研究開発業務に従事したのち2011年に退職しヨットで単独太平洋を周航する。その間アラスカ、カナダ、ポリネシアなど南北太平洋を航海しながら数多くの島々・僻地を訪れ2016年日本に帰国。書籍に「太平洋遠洋航海記」(リーダーズノート出版)がある。
目次
はじめに
1 クイーンシャーロット諸島
2 池田有親:生い立ちから米国渡航まで
3 アラスカ氷山旅行
4 銅鉱山の山師たち・国境無き島
5 イケダ湾の日々
6 その後
あとがき
池田有親年譜
書評ほか
  • 【2023/03/25】九州大学准教授・宮地英敏氏による書評が『エネルギー史研究(刊行:九州大学附属図書館付設記録資料館産業経済資料部門)』に掲載されました。(ここ
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