「毒」がなくては詰まらない 「蜜」がなくては愉しめない 「骨」がなくては意味がない
門田豊重、浜村孝が語る高知県宇佐野球物語
白球黄金時代
著者/依光 隆明
同じ中学からプロ野球選手が6人
ドラフト1位が3人
感動の野球レジェンドがここにー
価格: 1,400円 +税
頁数: 208ページ
判型: 四六判・上製本
ISBN: 978-4903722863
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書籍内容
サウナ風呂で、あの王貞治から打法を聞きかじって、小久保裕紀に打撃指導をしたのは野球オンチの無名な男だった。その野球に無知な男を軸に、高知の宇佐中学校を起点に、土佐を舞台に。さまざまに繰り広げられる白球黄金時代の軌跡を名物記者が追った。最高潮に達した昭和の野球熱を肌で感じることのできる感動の一冊。
著者紹介
依光 隆明 (よりみつ たかあき)
高知新聞で取材班代表として日本新聞協会賞を受賞。社会部長を経て 2008 年朝日新聞に移り特別報道部長など。連載企画の取材班代表で、再び日本新聞協会賞を受賞。
書評
【2021.05.13】『白球黄金時代』に関係する記事が、「高知新聞社」に掲載されました。(
ここ
)
2021年05月13日 高知新聞社
高知・宇佐からの野球伝説「白球黄金時代」刊行 野球オンチと元プロが語るドラマ
元高知新聞社会部長・依光さん執筆
土佐市宇佐町に始まる野球伝説を描くノンフィクション本「白球黄金時代 門田豊重、浜村孝が語る高知県宇佐野球物語」(依光隆明著、リーダーズノート出版)が発刊された。宇佐町に暮らす2人の男性を語り部に、野球人たちのドラマと熱い時代が描かれる。
6人のプロ野球選手を輩出した宇佐町。パ・リーグを代表する強打者となる有藤通世、近鉄の元エース、故・井本隆…。名プレーヤーを生み続けた漁村とは、どんな舞台だったのか。
語り部は宇佐町で小さなガソリンスタンドを営む「野球オンチ」の門田豊重さん(74)と、宇佐中から高知商を経て西鉄、巨人の遊撃手として活躍した浜村孝さん(74)。
宇佐という町、幼なじみの選手を知り尽くす2人は気の向くまま、自分たちのこと、高知商、高知高、土佐高といった伝説の野球部の秘話や人々を語る。厳しいプロの道を歩んだ浜村さんの人生と、親友を見守り続けた門田さんの話は波乱に富み、有藤さん、長嶋茂雄さん、中西太さん、金田正一さん、川上哲治さんといった選手・名将たちの素顔やシーン、裏話を明かしながら語ってゆく。
今も野球帽をかぶり、宇佐で干物作りに励む浜村さん。「野球っていいなぁと思いますね。例えばみなが知っているあの試合、あの場面、本当はストライクだったよねぇとか。そういう話ができる」と目を細める。
宇佐中時代から自称「勉強部」で、野球は素人の門田さん。高知市のサウナ風呂で偶然会った王貞治さんに打法を授かり、ダイエーの主砲、小久保裕紀さんにそっくり打撃指導をしたという、恐れを知らぬおおらかさ。
逸話を満載した本の書き出しは、この一文。〈信じがたい話だが、プロ野球界を代表する4番バッターに打撃指導をした野球オンチが高知にいる〉
「僕らの少年時代、テレビ中継はいつも巨人戦。長嶋さんと三遊間を組んで守る浜村孝さんのプレーは強烈だった。お二人の話を聞くと、もうむちゃくちゃ面白くて。門田さんは闘病中で余命1年の宣告を受けていると聞いたので、一気に取材して書いた」と話す。時代の活気がよみがえる一冊だ。
208ページ。税込み1540円。(石井研)
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